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換気など飲食店の感染症対策の備え~大阪コロナ追跡システムも追加(5/30改訂版)

ウィズコロナ・バイローカル

休業要請が少しずつ解除されてもワクチンができるまでは第2波が訪れないようにしたいものです。このウイルスは、誰がうつっていてもおかしくなく、無症状や発症直前の不特定の方が入店し同席することを前提に、感染のリスクを下げる工夫が必要です。

とくに、夏に向かって暑くなり飲食店さんにとって食中毒のことも考えると冷房が必要ですが、実はエアコンは室内の暖かい空気を吸い込み冷たくして室内に戻すため換気にはなりません。その点について小規模な飲食店でも取り入れることができる感染症対策のアイデアを有志で考えました。

専門家会議が示す新しい生活様式、大阪府が作成した「感染拡大予防にかかる標準的対策」、大阪コロナ追跡システム、日本フードサービス協会が作成した「外食業の事業継続のためのガイドライン」「宅配食品の衛生管理等」を基本に、参考としてご活用ください。

恐れず着実に、お店さんと利用者さんがお互い協力して、アフターコロナをめざしましょう。

★対策の3大ポイントは、①接触感染、②飛沫感染、③近距離での会話(飛沫に準じる)の3つのリスクをかわすこと。(③閉鎖空間で、対面かつ近距離で会話をすると咳やくしゃみと同様に感染するリスクがあるとのこと)

●もくじ

1.お店側の取り組み

1-1 ただよう飛沫の対策としての換気

◆2つの開口部(窓や入口)を活用して空気の流れをつくる方法

◆エアコンをつけて設備で換気をする方法

1-2 直節の飛沫を避ける対策

1-3 接触感染の対策

1-4 クラスター対策

2.利用者のご協力でお店も繁昌!

参考 飲食店に関する各国の制限付き条件緩和の最新報道(5月1日現在)

PDF版 小規模飲食店の営業再開にむけた感染症対策のアイデア-0516改訂版ビーローカルパートナーズ技術者チーム

PDF版コロナとの上手な付き合い方(イラスト)

1.お店側の取り組み

1-1 ただよう飛沫の対策としての換気

◆2つの開口部(窓や入口)を活用して空気の流れをつくる方法

空気が入る側(給気)と出て行く側(排気)の二方向の壁の窓を開放します。窓が対角線上にあるとより効率的です。窓が一つしかない場合はドアを開けます。 ※風通しが悪い場合、排気側の窓にむけて扇風機を設置して強制的に排出する空気の流れをつくるとより効率的です。

②換気回数を毎時2回以上(30分に1回以上、数分間程度、窓を全開)とします(専門家会議)。

③夏季に備えて虫対策として網戸の使用が考えられます。 ※オーダーメイドの玄関ドアの場合、簡易に後付けできる蛇腹網戸の活用が考えられます。また、網戸で空気の流れが止まってしまうので扇風機を設置して排気しましょう。扇風機よりサーキュレーターの方が風を直進させる力を生み出せます。(市販で3〜4千円)。

④台所の換気扇(排気)と、窓や入口を開けて(給気)、給排気を常時行えます。ただし、厨房部分と飲食部分の風の流れは分けて考えましょう(厨房への飛沫侵入防止)。

◆エアコンをつけて設備で換気をする方法

①エアコンは室内の暖かい空気を吸い込み冷たくして室内に戻すため換気にならないことに注意

②エアコンとは別に熱交換型換気設備を設置する。排気される室内の空気からを回収して、新しく取り入れた外気にを移し、省エネしながら換気する装置。(例:いわゆるロスナイ、気調など)

※「熱交換型換気設備の店舗・業務用」の風量は200㎡/h~600㎡/h、定価で10万~20万くらい(風量の違い)、ダクト工事が10万程度。「熱交換型換気扇(壁付け型)」の風量は100㎡/hほど、10坪程度のお店で1時間に1回ほどの換気が可能、4~5万程度から。

③この設備をつけた場合でも、自然換気(開口部をすかせる)と組み合わせるのが効果的。天井扇などすでにある設備を活用して熱交換型に替える方法も検討してください。

※高機能換気設備等は環境省の助成金の対象となる可能性があります。確認ください。

1-2 直節の飛沫を避ける対策

飛沫が1~2m先に飛ぶことをイメージしてテーブルや座席の配列(たとえば:客同士が向かい合わずに一緒にいられる、一定の距離をあけるなど)

②カウンターと厨房の隔て(フィルムなど)の設置を行う

1-3 接触感染の対策

①消毒などの方法は別添(下記)を参考に

②テイクアウトを活用して店内客減を補う。

※注意事項は、夏場にむけて衛生管理(食中毒)への注意がとくに必要です。

1-4 クラスター対策

万一、集団感染が生じた場合も抑え込みに協力できるように大阪コロナ追跡システムを活用。

 

2.利用者のご協力でお店も繁昌!

①発熱や風邪の症状のある方は良くなったらまたご利用ください。

②会話は控えめに、お食事以外はできるだけマスク着用にご協力ください。

③大皿料理は、とりわけ用にお箸をご用意ください。

④使用済みのティッシュやナフキン、マスクのお持ち帰りをお忘れなく。

⑤テイクアウトもあわせてお楽しみください。

※たとえば上の内容を書いた掲示物を店頭店内に設置して協力をお願いしましょう。

⑥店舗が大阪コロナ追跡システムを導入している場合は登録に協力しましょう。

 

(別添 感染対策の例 専門家会議資料をもとに一部補足)

(感染対策の例)

  • 他人と共用する物品や手が頻回に触れる箇所を工夫して最低限にする。
  • 複数の人の手が触れる場所を適宜消毒する。
  • 手や口が触れるようなもの(コップ、箸など)は適切に洗浄消毒するなど特段の対応を
  • 人と人が対面する場所は、アクリル板・透明ビニールカーテンなどで遮蔽する。
  • ユニフォームや衣服はこまめに洗濯する。
  • 手洗いや手指消毒の徹底を図る。(手袋は医療機関でなければ特に必要はない。)
  • マスクを着用する。

(トイレ)(※感染リスクが比較的高いと考えられるため留意する。)

  • 便器内は、通常の清掃で良い。
  • 不特定多数が接触する場所は、清拭消毒を行う。
  • トイレの蓋を閉めて汚物を流すよう表示する。
  • ペーパータオルを設置するか、個人用にタオルを準備する。
  • ハンドドライヤーは止め、共通のタオルは禁止する。
  • トイレには石鹸をおいて利用者に手洗いをすすめる。

(ゴミの廃棄)

  • 鼻水、唾液などが付いたごみは、ビニール袋に入れて密閉して縛る。
  • ゴミを回収する人は、マスクや手袋を着用する。
  • マスクや手袋を脱いだ後は、必ず石鹸と流水で手を洗う。

(清掃・消毒)

  • 市販されている界面活性剤含有の洗浄剤や漂白剤を用いて清掃する。
  • 通常の清掃後に、不特定多数が触れる環境表面を、始業前、始業後に清拭消毒する。
  • 手が触れることがない床や壁は、通常の清掃で良い。

参考 飲食店に関する各国の制限付き条件緩和の最新報道(5月1日現在)

◆フランス

5月11日からはデパートなどを除く小売店やホテルを再開可能とし、飲食店はテラス席のみ客数を限定して営業を認める。

◆イタリア

カフェやレストランなど人が集まる場所は6月2日まで営業できない。

◆アメリカCDC

レストランやバーが営業の再開を検討する場合は、客の数を制限するなどしてソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)に努めなければならない。メニューや食器は使い捨てのものに切り替えて、レジには飛沫(ひまつ)感染防止用の仕切りを設け、サラダバーやビュッフェなどは避ける。

◆スイス

活動制限措置緩和の第2段階を5月11日から実施。1テーブル4人以下または親子連れのみで要着席、グループ間は2メートル以上離すか適切な仕切り壁を設置。

◆オーストリア

5月15日からはレストランで営業を再開できる見通し。ただ、レストランでは同じテーブルにつけるのは大人4人までで、ウエーターはマスク着用、客数制限などの規制などの条件がある。

◆マレーシア

5月4日から緩和。レストランでは,経営者は,テーブルを少なくとも2メートル離すこと,顧客の社会的距離の確保,支払いカウンター前の社会的距離確保(1メール以上),手指消毒液の準備,テーブルの確実な清掃,従業員のマスク着用の義務づけ,入店時の顧客の検温,顧客の氏名・電話番号や来店日時の記録等の諸作業をすべて実施。なお、緩和に従わない州もある。

◆タイ

5月3日から条件付き緩和。レストランでは従業員にフェースシールドなどの着用が義務付けられ、客は1.5メートル以上、座席を空けて利用。

 

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